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クエリ検索: "今治インターチェンジ"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 内波 聖弥
    経済地理学年報
    2013年 59 巻 3 号 269-290
    発行日: 2013/09/30
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    造船業では,競争環境の変化に合わせて立地調整が行われ,生産拠点と地域経済の関係も変容してきた.本研究は,(1)1990年代以降の造船業の立地調整がどのように行われたかを明らかにすること,(2)舶用工業の立地変化を分析すること,(3)集積の優位性という新たな観点から造船業集積地域の特性を示すことを目的とする.大手企業は大都市圏と瀬戸内地域で脱造船化を進め,主要工場に生産拠点を集約したのに対して,瀬戸内地域の中小企業は当該地域の生産を拡大させた.その結果,造船業の中心が大手企業から中小企業へ,大都市圏から瀬戸内地域へと移った.造船業の立地調整に連動して,サプライヤーシステムである舶用工業の中心も大都市圏から瀬戸内地域へと移った.しかし,阪神の舶用工業は海上輸送される主機を製造する企業が多く,依然として阪神に残存している.愛媛県今治市には瀬戸内地域の中小造船企業の本社機能が集中し,さらに陸上輸送される製品を製造する中小舶用メーカーや個人経営船主,商社などで構成される独自の複合的集積を形成し,集積内部の各主体は人的関係で強固に結合している.集積内部には,「無尽の会」という利害調整を行う独特な組織が存在する.無尽の会によって,今治市の造船業集積内の相互依存的で水平的な企業間関係が維持されている.さらに,他地域では得られないインフォーマルな情報へのアクセスも確保されていることが今治の地域的優位性につながっている.
  • 安倉 良二
    経済地理学年報
    2007年 53 巻 2 号 173-197
    発行日: 2007/06/30
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    本研究は,地方中小都市における中心商店街の再生について,愛媛県今治市の仲間型組織である「今治商店街おかみさん会」(以下,今治おかみさん会)を事例に選び,その設立背景となる商業環境の変化と活動実態の分析から考察を進めた.高度経済成長期に工業の好況を背景に隆盛を極めた今治市の中心商店街は,1990年代後半以降,大店法の運用緩和に伴う郊外地域での大規模な商業集積の形成としまなみ海道開通の影響を受け,その衰退が決定的となった.今治商工会議所,今治市役所,今治商店街協同組合は大規模な再開発構想や空店舗対策など,様々な再生策を打ち立てたが,その多くは不調に終わり,中心商店街の再生は行き詰まりをみせていた.このような状況からの打開策として,松山市で女性による商店街のまちづくりに関する実践を知った今治市役所商工労政課の提案を受けて2000年11月に設立されたのが今治おかみさん会である.今治おかみさん会は,既存の商店街組織である今治商店街協同組合とは独立しており,話題性の高い共同事業を独自で継続的に展開することで中心商店街の再生に寄与する組織のひとつとなっている.しかし,行政からの補助金削減と会員店舗の減少により,今治おかみさん会の運営は厳しい状況にある.今治市の事例からは,商業活動の衰退が進む地方中小都市の中心商店街では,規模の縮小を前提に,既存の枠にとらわれない仲間型組織が再生の一翼を担う可能性をもつことが明らかになった.
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