【目的】ソフト凝固を用い無阻血かつ腎実質無縫合に施行した腹腔鏡下腎部分切除術 (LPN) のTrifectaの達成率を検討した.
【対象と方法】cT1腎癌の術前診断で腎部分切除を施行した46例を対象とし周術期成績と安全性を検討した. 術後eGFR低下率が10%未満を腎機能温存とした. 腎部分切除はソフト凝固を用いて無阻血に行い, 腎実質縫合は施行しなかった.
【結果】腫瘍径の中央値は27 mm, 腎摘除や開腹, 阻血に移行した症例はなく, 出血量は83 mL, 切除断端陽性は1例, 合併症ありは2例であった. 術後eGFR低下率は1.5%で腎機能温存は41例 (89%) であった. Trifecta達成率は83%であった.
【結論】ソフト凝固を使用した無阻血無縫合LPNは高いTrifecta達成率を得られた.
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