高校生サイエンス研究発表会の分析から,総合的な探究の時間に関係する発表演題が,現行の高等学校学習指導要領(平成30年告示)に基づき,総合的な探究の時間が施行された2023年度開催の高校生サイエンス研究発表会以降,急激に増えていることがわかった.現行の高等学校学習指導要領では,指導と評価の一体化を目指した教育が求められている.また,高等学校理科と総合的な探究の時間の指導目標や評価の観点は,互いに関連しあっている.高校生サイエンス研究発表会の実施目的や評価は,現行の高等学校学習指導要領の目指す指導目標と評価の方針にも通じるものであるので,そういう意味でも,現行の高校教育にも貢献できるものであるといえる.この報告では,特色ある高校の探究活動の実践を紹介し,その発表内容について,指導と評価の視点からの分析を試みた.
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