ジオパークは景観として美しい地形や地質などの地球科学的な資源を活かした「大地の公園」であり、地域固有の資産であることから、地域振興への活用が可能である。本稿は、ジオパークによる地域振興方策の一つである「ジオツーリズム」を対象に、主体の種類及びその参加方法・内容について分析を行うものであり、住民参加による波及効果の実証に必要な予備的研究としての意味を持つ。
本稿では先行研究に基づき、ガイド、住民個人、企業、ジオパーク運営組織、芸術家といった多様な主体を設定し、それらのジオツーリズムへの参加に関する方法と内容を国内の3 つのジオパークの事例研究により分析した。分析の結果、計画策定等への住民等の参加の重要性や企業によるジオツーリズムのビジネス展開における課題などが明らかになった。
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