障害児者のノーマライゼーション推進のためには障害児者を社会が正しく理解することが大切である。そこで、発達・療育に関する知識が社会にどの程度正しく広まっているのかを調査した。入学直後の看護学生40名、言語聴覚学科学生34名にアンケートを行った。用語を知っているか否か、知っていれば数行で説明を記述するよう依頼した。アンケート配布数74、回収数74、回収率100%。18歳から43歳の男性14名、女性60名の回答を得た。療育関係の用語は「知らない」との回答が多かった。特に超重症児、重症心身障害児、医療的ケアは認知度が低く、それぞれ93%、73%、69%が知らないと答えていた。発達障害関係の用語は誤答が多く、発達障害を発達遅滞(25名/74名)、学習障害を知的障害(15名/74名)とする回答が多かった。発達・療育に関する理解は、関心が高いと思われる分野の学生においても不十分であり、今後正しい知識を伝えていく必要があると考える。
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