1. X 線照射によつてシロツメクサの細胞分裂異状並に匍匐茎中に多数の畸形葉が発生した.
2. 畸形葉は多種多様の形を示した.
3. 畸形と細胞分裂異状の割合とはほぼ平行的な関係にあつた.
4. ある一定比率 (約5%) 以上に分裂異状が生じた場合には, 発育の阻害, 又は枯死をおこした.
5. 細胞分裂異状が減少して, 正常細胞分裂のみとなる間に示される形態的異常に一定の方向が見られた. +
D→+inc→+P→+mal→+ab→(復元) である.
6. 分裂異状がなくなつた時に, X 線照射による遺伝子に影響のないと考えられる個体は正常葉に復元した. 又, 影響を受けた個体には原形 (
EWS WS) と異つた定形 (
E Cri WR 及び
E Cri WS WS) と不定形 (
ab) が認められ, 遺伝子突然変異と考えられる.
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