本稿は,本学と音更町社会福祉協議会との間で介護分野での包括連携協定の締結による連携事業計画のうち,地域交流サロンとして本学において開設した「学生サロン元気」での交流学習の実践報告となる。3年間のサロンの実践経過と今年度のサロン終了後の振り返りシートの読み取り,音更町社会福祉協議会の職員からの聞き取りを照らし合わせて考え,今後さらに学習効果が向上する授業のあり方を考えるとともに,連携事業としての展開を考えることを目的とした。学習効果の向上に結びつくポイントとして「サロンの実践回数を重ねること」「様々な役割を体験すること」「リアリティの高い実践の機会」「学生自身が成長を実感すること」の4点が整理でき,今後の授業のあり方として,PBL 型(問題解決型)学習形態として重要となる「問題」を学生自身が発見し設定できるように授業内容や展開の見直しが必要であること。また,社会福祉協議会との連携事業として学生サロンに大きな期待が寄せられていることから,回数や場所の拡大についても検討していく必要性が明確になった。
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