両眼ステレオ視の対応問題画像への対策として, 左右眼の同一側視野 (同側視野) の特徴色の比較と合成による偽像抑制の画像処理手法を検討した。各視差距離断面で同側視野の特徴色の増減傾向を調べると, 注視距離と対象物との前後関係が分かり, 左右画像の視差距離断面のおよその対応付けができた。また同側視野合成では, 偽像の発生位置が同側視野の外側か境界部分になるため, 偽像抑制の可能なことが分かった。この手法をリンゴ園で撮影した果実の同順並び画像16組と重なり画像12組に適用した結果, 視差距離断面の対応付けについては, ±2視差刻み分以内の割合が同順並び画像で90%, 重なり画像で80%となり, 同側視野合成により約5%の精度で距離を推定することができた。
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