通行機能を重視すべき幹線道路に信号交差点が数多く存在している我が国の一般道路は,実勢速度が制限速度と比べて低く,高速道路と一般道路で旅行速度が乖離している.また幹線道路の混雑は,中距離移動の円滑性や生活道路の安全性の低下など様々な問題を引き起こしており,道路ネットワークの質を向上させるためには機能階層型道路ネットワークを構築する必要がある.海外では反転交差点という新たな交差点形式が導入されており,立体交差よりも安価に交差点の円滑性や安全性の向上の効果が見られる.本研究では,反転交差点のRCUTという制御手法に着目し,シミュレーションを用いて従来型とRCUTの制御手法を比較分析し,交差点改良の新たな選択肢の一つとして我が国へのRCUTの導入による幹線道路の旅行時間の短縮と旅行速度の向上の効果を明らかにした.
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