CT装置に関する最初の報告がなされてから,4年に達しないが,その日常診療への利用の速度は急激であり,我国に澄いてもその数は百数十台に達すると推定される.このような急激な普及の背景には,それが,これまでのX線,RI等によるイメージングではほとんど不可能であったX線吸収の接近した生体組織等の分離を可能とした上で,正確な横断像を得ることができる点にある.このように普及して来ると,これまでにほとんど考えられなかった装置間の較差や,また,通常用いているウィンドウレベル,ウィンドウ巾等の再検討が必要となって来る.一方,表示に関していえぱ,通常のCT装置のCRTでは1ないし2枚のスライスを用いており,ウィンドウレベルやウィンドウを変更して表示した場合に,前の設定値による像を見ることができないため.見落しが生ずることが考えられる.マルチフォーマットカメラを用いるとこの点は改善されるが,現像操作を必要とする.更に像の転送の問題がある.テレビ回線を用いることができれば,撮影室から外部への像の送出は極めて容易である.
我々は,EMIスキャナで用いられている磁気テープデータの活用のためのデ一タ処理を,ハイブリッド型の処理装置を用いることによって行い,比較的良い結果を得ることができだので報告する.
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