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クエリ検索: "大塚翔太"
29件中 1-20の結果を表示しています
  • 岡馬 隆晶, 大塚 翔太, 吉村 香映, 垣内 梨恵子, 湯口 聡
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P2-B-0406
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】近年高齢化に伴い様々な疾患を合併している症例が増加しており,個々の疾患に対しリスク管理を行いリハビリテーション(リハ)を進めていく必要がある。今回大血管,呼吸器疾患のリスク管理を行い急性硬膜外血腫後不全麻痺に対する理学療法を実施し良好な結果を得られたので報告する。【症例提示】80代女性,診断名は急性脊髄硬膜外血腫。現病歴は慢性血栓閉塞型IIIb解離に下行胸部大動脈瘤(TAA)55mmの合併を認め,胸部ステントグラフト内挿術予定で当院入院。手術前日スパイナルドレナージ挿入部より急性脊髄硬膜外血腫発症し他院救急搬送。翌日血腫除去術,L1~L4椎弓切除術を施行,発症より30病日目に当院へリハ目的で再入院。既往歴は,慢性閉塞性肺疾患(COPD:GOLD分類III期),弓部大動脈人工血管全置換術後。【経過と考察】初期評価は,収縮期血圧(SBP)120mmHg,経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%,徒手筋力検査右下肢2レベル,左下肢4レベル,右L4~S1領域周囲で感覚鈍麻。Barthel Index(BI)50点,歩行は四輪型歩行車使用し中等度介助レベル。TAAに対してSBP130mmHg以下,COPDに対してSpO2 90%以上で管理した。リハ内容はSBP上昇を考慮しバルサルバ効果の回避,呼吸指導,等尺性収縮を避けた筋力増強運動を実施した。また呼吸数の増加時に血圧上昇を伴うため呼吸数に留意することで,リハ中著明な血圧上昇なく経過した。65病日目ではBI 70点,歩行は四脚型歩行器使用し監視レベルへと改善した。今回,運動療法を実施する際,TAAに対する血圧管理を特に注意した。その中でCOPD特有の運動耐容能の低下に伴うVital signsの変動に苦慮し,不全麻痺に対する運動負荷の調節に難渋した。しかし,呼吸数の増加を指標とし,プログラムを構成する事で血圧上昇を避け,重篤な合併症なくADL向上が得られた。大血管,呼吸器疾患を伴う症例では,各疾患の病態を把握した上でリスク管理を行う事で安全に運動療法が可能であった。
  • 大塚 翔太, 加藤 寛, 蔭山 健介
    鋳造工学 全国講演大会講演概要集
    2011年 159 巻 92
    発行日: 2011年
    公開日: 2017/03/01
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.2 巻 30p-ZG-10
    発行日: 2011/08/16
    公開日: 2023/12/07
    会議録・要旨集 フリー
  • 吉村 香映, 湯口 聡, 斉藤 和也, 大塚 翔太, 河内 友美, 大畑 拓也, 浦辺 幸夫, 前田 慶明, 吉田 俊伸
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-HT-06-1
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】健常例と比較し,心不全患者では同レベルの運動でより多い酸素摂取量(VO2)を必要とするとされている。外来安定期の心不全患者を対象に歩行時VO2の最高値と運動耐容能との関係を検討した先行報告では,運動耐容能が低い患者ほど歩行時VO2が低値になるとされている。また,急性心不全は,新規発症や慢性心不全の急性増悪により起こり,原因疾患は様々である。しかしながら,入院期の心不全患者を対象として歩行時VO2と運動耐容能の関係や心不全背景との関係を示した報告は見当たらない。そこで今回は,入院心不全患者を対象として歩行時VO2と運動耐容能の関係を心不全背景別で明らかにすることを目的とした。【方法】対象は,2014年3月~2015年10月までに当院へ心不全加療目的で入院となった14例であり,男性8例(57%),女性6例(43%),年齢は64.0±18.3歳,BMI 22.8±3.9kg/m2であった。入院時左室駆出率は,34.7±16.4%,入院時BNPは,632.8±375.1pg/mlであった。原因疾患の内訳は,虚血性心疾患1例(7%),心筋症9例(64%),弁膜症1例(7%),その他3例(21%)であった。また,慢性心不全の急性増悪7例(50%),新規発症7例(50%)であった。歩行時VO2は,携帯型呼気ガス分析器(FitMate2000,COSMED社)を用いて退院時に測定し,その平均値と最高値(ml/kg/min)を求めた。測定は3分間の安静座位後に快適歩行速度で6分間実施した。運動耐容能の指標は,最高酸素摂取量(peak VO2)とした。peak VO2は,固定型呼気ガス分析器(Cpex-1,Inter Reha社)を用いて心肺運動負荷試験(CPX)を施行し,サイクルエルゴメータによるramp負荷法にて測定した。統計学的解析は,慢性心不全の急性増悪群と新規発症群の2群における各々の歩行時平均VO2(average VO2:aVO2),歩行時最高VO2(highest VO2:hVO2)とpeak VO2との相関をスピアマンの相関係数を用い,危険率は5%未満とした。【結果】aVO2は8.2±1.7ml/kg/min,hVO2は9.9±1.9ml/kg/min,peak VO2は15.4±4.7 ml/kg/minであった。新規発症群のaVO2とpeak VO2との相関係数はρ=-0.223(p=0.273),hVO2とpeak VO2との相関係数はρ=-0.198(p=0.313)であり,有意な相関を認めなかった。慢性心不全の急性増悪群のaVO2とpeak VO2との相関係数はρ=-0.107(p=0.396)であり有意な相関を認めなかったが,hVO2とpeak VO2との相関係数はρ=0.821(p<0.05)で有意な正の相関を認めた。【結論】新規発症群では,歩行時VO2と運動耐容能に有意な相関を認めなかった。しかし,慢性心不全の急性増悪群では,hVO2とpeak VO2との関係に強い正の相関を示し,運動耐容能低下例では快適歩行時の最高VO2が低値であった。入院心不全患者に対して歩行時VO2をエネルギー消費の指標として用いる際には,心不全の背景を考慮する必要がある。心不全患者の歩行時VO2を規定する因子の検討が今後の課題である。
  • 岡馬 隆晶, 大塚 翔太, 大畑 拓也, 垣内 梨恵子, 湯口 聡
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-HT-04-3
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】現在わが国は高齢化率25%を超える超高齢社会であり,循環器疾患患者は高齢化の一途を辿っている。それに伴い,サルコペニアなどの老年症候群が近年注目されている。サルコペニアは加齢に伴う筋肉量減少きたす原発性サルコペニア,活動,疾患,栄養に関係する二次性サルコペニアが挙げられる。二次性サルコペニアには慢性疾患である心不全も含まれており,高齢心不全患者では原発性,二次性のサルコペニアが混在している。しかし,心不全とサルコペニアについての報告はまだ少ないのが現状である。また,近年では2014年にAsian Working Group for Sarcopenia(AWGS)によってアジア人の為のサルコペニア基準が提唱され,歩行速度(m/sec),握力(kg),Bioelectrical Impedance Analysis(BIA)又はDual-energy X-ray Absorptiometry(DXA)によるSkeletal Muscle mass Index(SMI)の測定が提唱された。そこで今回,AWGSを用いて当院における心不全入院患者のサルコペニア有症率と身体機能の特徴について検討した。【方法】平成25年6月から平成27年6月までに当院へ心不全により入院加療され,心臓リハビリテーションを施行し,最大歩行距離が100m以上可能であった65歳以上の43名(男性20名,女性23名,平均年齢78.0±7.9)を対象とし,退院前に歩行速度,握力,SMIを測定した。歩行速度は5mの距離を快適に歩行可能である速度で測定した。握力は左右各2回測定し,左右の最高値から平均値を求めた。SMIは体組成測定計Inbody430(BIA)を用い,測定の前2時間は運動,食事を避け実施した。サルコぺニアはAWGSのアルゴリズムにより判定し,歩行速度0.8m/sec以下または握力は男性26kg,女性18kg未満とSMI(BIA)は男性7.0kg/m2女性5.7kg/m2未満の両者を満たした場合とした。以上から,歩行速度,握力が基準値を満たした割合,およびその中でSMIの基準値にてサルコペニア有症者の割合を求めた。また,サルコペニア有症者の歩行速度,握力をReceiver Operating Characteristic Curve(ROC曲線)を用いてcut off値を算出した。【結果】歩行速度または握力が基準値を満たしたのは全体の31名(72.1%)であり,サルコペニア有症者の割合は全体の19名(44.2%)であった。また,歩行速度または握力が基準値を満たした31名のうち,SMIが基準値以上でありサルコペニアに該当しなかった者の割合は12名(38.7%)であった。サルコペニア有症者でROC曲線より求めたcut off値は,歩行速度0.9m/sec(ACU:0.81,感度0.895,特異度0.75,p<0.001)握力は男性で18.75kg(AUC:0.81,感度0.857,特異度0.77,p<0.01)女性で16.75kg(ACU:0.83,感度0.83,特異度0.64,p<0.001)であった。【結語】今回,当院心不全患者のサルコペニア有症率は全体の44.2%であった。わが国におけるにおけるサルコペニア有症率は約20%前後の報告が多く,当院における心不全患者で高値を示した。また,ROC曲線によるcut off値はAWGSが定める基準と比較して歩行速度は速く,握力は低値であった。
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 羽中田 祥司, 遠藤 達郎, 西島 喜明, 三澤 弘明, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2010年 2010.2 巻 15a-ZW-18
    発行日: 2010/08/30
    公開日: 2024/02/08
    会議録・要旨集 フリー
  • *大塚 翔太, 北 翔太, 木村 俊成, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.2 巻 30p-ZG-11
    発行日: 2011/08/16
    公開日: 2023/12/07
    会議録・要旨集 フリー
  • *竹本 春太, Miura Rai, Sawatari Kaito, Mizoguchi Rin, 渕田 孝康
    電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
    2022年 2022 巻 04-2A-09
    発行日: 2022/09/15
    公開日: 2023/03/16
    会議録・要旨集 フリー

    近年、オセロや囲碁といった完全情報ゲームに対する人工知能の研究は人間に勝るほど進歩している。しかし、人狼ゲームやポーカーといった不完全情報ゲームに対しては未だに発展途上である。不完全情報ゲームのうち、人狼ゲームをプレイする人工知能(以下、「人狼知能」という。)を研究するプロジェクトとして人狼知能プロジェクトというものが2016年に成立している。 人同士の対戦には様々な戦略が見られるが人狼知能エージェント同士の対戦には戦術はほとんど見られない。そこで本研究では人狼知能エージェントに戦術を用いるために人同士の対戦ログを収集しその中から戦術の分析を行いその結果を示す。

  • 大塚 翔太, 加藤 寛, 蔭山 健介
    鋳造工学 全国講演大会講演概要集
    2011年 158 巻 54
    発行日: 2011年
    公開日: 2017/03/01
    会議録・要旨集 フリー
  • *大塚 翔太, 北 翔太, 磯野 俊成, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2012年 2012.1 巻 17a-F8-3
    発行日: 2012/02/29
    公開日: 2023/11/11
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 西島 喜明, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.2 巻 1p-ZR-12
    発行日: 2011/08/16
    公開日: 2023/12/07
    会議録・要旨集 フリー
  • *大塚 翔太, 北 翔太, 遠藤 達郎, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.1 巻 25p-CB-11
    発行日: 2011/03/09
    公開日: 2024/01/12
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 遠藤 達郎, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2010年 2010.2 巻 16p-J-16
    発行日: 2010/08/30
    公開日: 2024/02/08
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 成松 道正, 西島 喜明, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2012年 2012.1 巻 15a-GP1-12
    発行日: 2012/02/29
    公開日: 2023/11/11
    会議録・要旨集 フリー
  • *羽中田 祥司, 北 翔太, 大塚 翔太, 成松 道正, 磯野 俊成, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2012年 2012.1 巻 17a-F8-4
    発行日: 2012/02/29
    公開日: 2023/11/11
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.1 巻 25p-KA-5
    発行日: 2011/03/09
    公開日: 2024/01/12
    会議録・要旨集 フリー
  • *北 翔太, 大塚 翔太, 羽中田 祥司, 遠藤 達郎, 西島 喜明, 三澤 弘明, 馬場 俊彦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.1 巻 25p-KA-1
    発行日: 2011/03/09
    公開日: 2024/01/12
    会議録・要旨集 フリー
  • *馬場 俊彦, 北 翔太, 羽中田 祥司, 大塚 翔太, 阿部 紘士, 成松 道正
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2011年 2011.1 巻 26p-BN-8
    発行日: 2011/03/09
    公開日: 2024/01/12
    会議録・要旨集 フリー
  • 中島 真治, 森下 元賀, 湯口 聡, 齋藤 和也, 松尾 知洋, 吉村 香映, 氏川 拓也, 大塚 翔太, 北条 悠, 石原 広大, 河内 友美, 原田 和宏, 坂口 太一, 吉鷹 秀範
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P2-A-0732
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】心臓外科手術後は手術侵襲による炎症での代謝亢進と,それに伴う筋蛋白分解の影響から,筋肉量の低下が起こるとされている。筋肉量が低値であれば転倒・動脈硬化のリスクが高まることや,移動能力・生存率を低下させるとの報告は多く散見されるが,心臓外科手術前後の筋肉量の比較・検討を行った報告は少ない。また,心臓外科手術後リハビリテーション進行を遅延する因子として年齢,性別,手術前の腎機能障害の有無,手術後の体重増加など多くの因子が挙げられるが,手術前の筋肉量と手術後リハビリテーション進行との関連性について検討した報告は少ない。よって本研究の目的は心臓外科手術前後の筋肉量の比較と,手術前筋肉量と手術後リハビリテーション進行との関連性について明らかにすることとした。【方法】対象は2014年6月から2014年9月までに心臓外科手術を施行し,手術前と退院時に体組成を測定した男性20名(年齢:66.2±14.7歳,術式:CABG 5例,OPCAB 7例,AVR 6例,MVR 1例,MVP 1例)とした。体組成の測定は,筋肉量の測定としてゴールドスタンダードとされる二重エネルギーX線骨塩分法と高い相関を持つ,多周波生体インピーダンス法(In body430,Biospace製)にて測定し,測定時間は食事による影響を考慮するため食後2時間以上の間隔を空けて行った。得られた体組成の結果から体水分,脂肪量を抽出し,筋肉量の指標として四肢の筋量を身長の2乗で除した値である骨格筋指数(SMI:Skeletal Muscle Index)を算出した。これら対象者の手術前と退院時のBMI・体水分量・脂肪量・SMIの比較を対応のあるt検定を用いて行った。また,手術後の歩行自立日数を病棟歩行連続100m自立日とし,年齢の影響を考慮するため,年齢を制御変数とした手術前SMIと歩行自立日数の偏相関分析を行った。統計ソフトはSPSSstatistics22.0を使用し統計学的有意水準は5%未満とした。【結果】BMIは手術前24.0±4.5kg/m2,退院時23.0±4.2kg/m2と有意な差を認めなかった(p>0.05)。また,体組成の結果から,水分量は手術前36.2±6.3kg,退院時35.0±6.2kgと有意な差を認めなかった(p>0.05)が,SMIは手術前7.4±0.90kg/m2,退院時7.2±0.88kg/m2と有意な低下を認め(p<0.05),脂肪量も手術前15.7±9.6kg,退院時14.7±9.2kgと有意な低下を認めた(p<0.05)。手術後体組成測定日数は16.5±9.9日であった。また,手術前SMIと手術後歩行自立日数(4.7±1.5日)に中等度の有意な負の相関を認めた(r=-0.498,p<0.05)。術中情報として,手術時間は320.4±84.5分,麻酔時間は389.4±86.4分,出血量は1189.6±1272.0ml,手術後水分バランスは1842.3±867.6ml,手術後人工呼吸器抜管時間は833.4±371.2分であった。【考察】手術前と比較し,SMIと脂肪量は有意な低下を認めた。これは手術侵襲による体組織の異化亢進により,体内脂肪と蛋白質が減少したことに加え,手術後の食事摂取制限や安静制限によって起きたと考えられた。今後このSMIの低下が退院後のADLや再入院率・生存率にどのような影響を与えているかを検討していく必要があると考えられる。また,手術前SMIと手術後歩行自立日数には中等度の有意な負の相関を認めた。これは術前SMIが高値な症例ほど手術後の歩行自立日数が早くなり,筋量が歩行自立日数に関与していると考えられた。【理学療法学研究としての意義】心臓外科手術後,BMIだけではなくSMIの評価を行うことが,筋量を把握する上で重要となるが示された。これらを踏まえ,理学療法プログラムにおいて,自転車エルゴメーターやトレッドミルなどの有酸素運動に加え,介入時期を考慮した上で筋力トレーニングを行うなど,介入方法を再考していく必要があることが示された。また,手術前SMIによって手術後歩行自立日数の検討を行うことができ,歩行自立へ向けた理学療法の頻回介入の必要性を判断する際に役立つ可能性が示された。
  • 吉村 香映, 湯口 聡, 斉藤 和也, 中島 真治, 大塚 翔太, 河内 友美, 浦辺 幸夫, 前田 慶明, 吉田 俊伸
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0783
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】エビデンスに基づいた標準的薬物治療の確立や植込み型除細動器,心臓再同期療法などのデバイス治療を中心とした非薬物治療が確立し始めたことにより,心不全の生命予後改善,同時に心不全患者数の増加をもたらしている。さらにわが国では人口高齢化に伴い,高齢患者のさらなる増加が見込まれている(Okura et al, 2008)。労作時呼吸困難や易疲労性は,心不全患者の運動耐容能低下を示す特徴的な症状とされている。健常例と比較した心不全患者の歩行の特徴について,これまでに歩行速度低下や歩幅短縮が報告されている(Pepera et al, 2012)。また,健常例では歩行率(単位時間あたりの歩数)によって歩行中のエネルギー消費量が変化することが報告されている(Umberger et al, 2007)。しかしながら,心不全患者を対象として歩幅と歩行中のエネルギー消費の関係を示した報告は見当たらない。そこで今回は,心不全患者を対象として歩幅とエネルギー消費の指標である酸素摂取量(VO2)との関係を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は,2014年3月~10月までに当院へ心不全加療目的で入院となった21例であり,男性11例(52%),女性10例(47%),年齢は81.6±12.1歳,BMIは22.6±3.7kg/m2であった。入院時左室駆出率は,49±13%,入院時BNPは,425.1±351.8(pg/ml)であった。心不全の原因疾患の内訳は,虚血性心疾患2例(9%),心筋症7例(33%),弁膜症5例(23%),その他7例(33%)であった。なお本研究では,既往に片麻痺や運動器疾患(変形性膝関節症,大腿骨頸部骨折術後)を併存する7例(33%)も対象として含めた。歩行時VO2は,携帯型呼気ガス分析器(FitMate2000,COSMED社)を用いて退院時に測定し,その平均値と最高値(ml/kg/min),さらに平均値を歩行速度(m/min)で除した値よってO2 cost(ml/kg/m)を求めた(Waters et al, 1999,Motl et al, 2010)。測定は5分間の安静座位後に6分間を上限として快適歩行速度にて実施した。さらに,10mあたりの歩数を計測し,歩幅(m)と歩幅を身長で除した値の百分率(歩幅身長比[%])を求めた。統計学的解析は,歩行時平均/最高VO2,O2 costと歩幅/歩幅身長比との相関をピアソンの相関係数を用い,危険率は5%未満とした。【結果】歩行時平均VO2は7.9±1.6ml/kg/min,歩行時最高VO2は9.8±1.8ml/kg/min,O2 costは0.35±0.26ml/kg/mであった。歩幅は0.32±0.17m,歩幅身長比は20.2±10.4%であった。歩幅/歩幅身長比と歩行時平均VO2との相関係数はr=0.181/0.162,歩幅/歩幅身長比と歩行時最高VO2との相関係数はr=0.020/0.002であり,有意な相関を認めなかった。歩幅/歩幅身長比とO2 costとの相関係数はr=-0.867/-0.857であり,有意な負の相関を示した(p<0.001)。【考察】歩幅や歩幅身長比とO2 costとの関係は,強い負の相関を示し,10mあたりの歩幅や歩幅身長比が短縮している患者ほど距離あたりのVO2(O2 cost)が増加している結果となった。高齢者の歩幅は,下肢筋力やバランスによる影響があるとされており,心不全患者においてO2 costの面から,歩幅に着目した理学療法プログラムの立案が必要であると考える。また,60~80歳の健常高齢者のO2 costは,0.16ml/kg/mが基準とされている(Waters et al, 1999)。本研究の対象では,O2 costは平均0.35ml/kg/mであり,距離あたりのVO2は先行報告と比較して高値を示した。しかし,対象のなかに片麻痺や運動器疾患を併存する例も含めて検討している。今後の課題として,心不全のみを有する患者と併存疾患を有する心不全患者間の比較や心不全重症度による影響を明らかにする必要がある。【理学療法学研究としての意義】本研究では,歩幅や歩幅身長比が短縮している患者で,O2 costが増加していることが示された。歩幅は,測定が簡便で日常生活に近い評価指標の一つであり,運動の種類や運動量を設定するうえで有用な指標になり得る可能性がある。
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