1-フェニル-3-メチル-4-ベンゾイル-5-ピラゾロン (PMBP) を担持した高分子樹脂による天日塩および地下水中の銅イオンの吸着に関して検討した. PMBPのエタノール溶液を高分子樹脂に加え約10分間撹拌した後, 45℃でエタノールを減圧除去しPMBPを樹脂に担持した. 生成物を脱イオン水で洗浄し, 室温で乾燥してから吸着剤として用いた. 吸着剤 (HP20-PMBP) 1g当たり50mgのPMBPが担持されていた. 銅イオンは, pH2.5-11.0の範囲で定量的に吸着し, 最大吸着量は5.3×10
-2mmol/g (吸着剤) であった. この吸着剤は少なくとも5回までは吸着能力が衰えることなく繰り返し利用が可能であった. 本法により水溶液試料500mL中の銅イオン1.0μgを定量できた.
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