本論文は,CALL (Computer Assisted Language Learning)教室にて行った大学生に対するライティング指導において,Microsoft Wordのコメント機能,変更履歴の記録機能など(「コメントツール」と総称)を用いた添削活動がどのように受講者に認識されたかを報告するものである。著者は講座の授業担当者として,広島大学外国語教育研究センターの課外講座「はじめてのパラグラフ・ライティング」において,添削結果の提示に「コメントツール」を使用した。90分の授業時間は,「コメントツール」を媒介して,添削結果を授業担当者と学習者が個人的に直接対話する前半の50分と,その対話を受けてクラス全体にフィードバックを行う後半40分からなった。授業期間終了時に学習者に求めたアンケートの結果,このような指導は,学習者に好意的に受け止められていたことが確認された。
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