本稿では,大阪市西区立 なった地域商業者によって構成された地域団体の分析を通じて考察した.立売堀問屋街は,1930 年代,大阪を代表する機械金属問屋街であったが,戦災による焼失等により1945 年には壊滅状態にあった.地域の商業者たちは,第二次世界大戦前の最盛期の立売堀問屋街の再生を目標として,多業種の機械金属卸売業者を会員とした立売堀新町振興会を結成し復興に取り組んだ.活動範囲は企業活動に関連した融資や展示会開催にとどまらず街づくりへの関与にも及んだ.こうした活動により,立売堀問屋街は機械金属卸売問屋街としての復興を果たした.
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