保育者を目指す大学生の昆虫に対する嫌悪感を緩和し,保育での昆虫の活用の意欲と自信を向上させることをねらいとして,2週間グループで昆虫を飼育し,昆虫を題材とした絵本づくりを行う実践を行った.この結果,昆虫に対する嫌悪感は緩和され,昆虫を保育で扱う意欲は向上した.飼育した昆虫の種類によって嫌悪感の緩和の程度は異なり,カマキリ類を飼育したグループは嫌悪感が緩和された一方で,バッタ・コオロギを飼育したグループでは変化が見られなかった.また,学生の感想の分析から,飼育を通して学生が昆虫に対して愛着を持つようになったこと,昆虫の生態に関する学びを得たことが示唆された.
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