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クエリ検索: "宇佐美祐次"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 前野 紀一
    雪氷
    2010年 72 巻 3 号 181-189
    発行日: 2010年
    公開日: 2022/07/31
    ジャーナル オープンアクセス
    カーリング競技では,重さ約20kgの円盤状のストーンを滑らせ,氷上のハウスにより近づけることを競う.ストーンの底は中央が窪んでおり,氷にはごく狭い面積で接触する.また,氷表面は滑らかでなく,ペブルと呼ばれる無数の細かい突起からなっている.その結果,氷に働く圧力は非常に大きく,ストーンの滑りは,通常の滑らかな摩擦の他に,ペブルが変形・破壊する摩耗の効果を伴う.しかし,これがカーリング競技の難しさと魅力の源であり,同時に氷物性として解決すべき幾つかの課題を提供する.本稿では,ストーンの滑りに関係する,氷の摩擦係数,ペブル,ランニング・バンド,スウィーピングについて簡単に解説し,最後にカーリングの最大の難問「ストーンが曲がる(カールする)のはなぜか]について議論する.カールの物理メカニズムとしてこれまでに提出された「圧力差モデル」,「水膜モデル」,「雪かきモデル」等がいずれも完全ではないことを示したあと,新しい理論である「蒸発摩耗モデル」を紹介する.蒸発摩耗モデルは,これまでどのモデルも説明できなかった,カーリング選手達の経験「カール距離はストーンの回転数にあまり関係しない」を説明する.
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