視覚障碍者が普段通話に持ち歩いている音声合成機能つき携帯電話と連携し,低コストで音声応答家電を実現する手法を提案する.本稿では物理層を赤外線とし,実際の携帯電話と通信が可能な家電用省リソース通信モジュールを8bitマイコンで実現した.また,各家電に対応する携帯電話用クライアントソフトウェアの開発コストを抑えるため,汎用のUI仕様記述言語ならびに通信プロトコルを設計した.市販家電を改造した実機試験により,リソース,コスト合理性,操作性を検証し,白物家電用の単方向通信は$0.6,情報家電用の双方向通信は$2.0未満で実現できることの見通しが得られた.本手法は携帯電話の音声認識機能の活用にも応用可能である.
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