兵庫県宝塚市の公立小学校3 校で,総合的な学習の時間を利用し,兵庫県立人と自然の博物館と連携し
て行った一連の学習活動「ミヤマアカネ・リサーチプロジェクト」の事例を報告した.アカトンボの一種で
あるミヤマアカネという身近な地域の素材を通して調査研究を進めることにより,児童は,自然に親しむと
共に,調査結果を集約整理し,考察を行い,自らの成果をもとに他学年や他校の児童と交流するという一連
の探究活動の過程を,学ぶことができた.児童にとって,博物館研究員の指導を受けて共同して研究するこ
とはモチベーションとなり,学習に意欲的に取り組むことができた.プロジェクトでの学びの過程は,総合
的な学習で求められている思考力,判断力,表現力の育成をはじめ,近年課題となっているPISA 型学力の
育成にも生かされると考えられる.
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