低出力なX線源(4ワット,タングステンターゲット)を用いてコンパクトな偏光蛍光X線装置を試作し,ステンレス鋼材の測定を行った.偏光子にはアクリルを使用し,Compton散乱によって偏光させた白色X線を励起光として利用した.2次元光学系のスペクトルと比較すると,励起光のタングステンLα線がCompton散乱でニッケルK吸収端の低エネルギー側にシフトすることで,3次元光学系におけるNi Kαピークの強度が減少することを確認した.
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