詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "尾張旭市立旭中学校"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 川本 幸則, 後藤 幸弘
    スポーツ教育学研究
    1995年 15 巻 1 号 1-13
    発行日: 1995/06/30
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    小学校4年生から6年生の男女児童, 計302名を対象に, 13授業時間の授業を行い, 記録, 跳躍フォーム, ならびに児童の認識の変容を検討し, 走り高跳び学習の適時期を明らかにした。
    すなわち, 走り高跳びの総体的技術をHJS指数 [HJS指数=(記録-1/2身長)/垂直跳び×100] で, 踏切技術を踏切鉛直初速度で, クリアランス技術を大転子の最高点とバーとの距離 (クリアランス値) で評価した。
    また, 認識面の学習効果は, 毎授業後のアンケート調査により評価した。
    1) 走り高跳びの記録は, 高学年ほど高値を示し, 単元前・後のいずれの時期においても有意な学年差が認められた。また, 記録の向上は, 4年生と6年生では単元前半に, 5年生では単元後半に顕著にみられた。
    2) 単元後のHJS指数は, 4年生: 73.1±20.3点, 5年生: 74.2±17.5点, 6年生: 76.5±15.3点を示した. また, 80点以上を示す者の割合は, 高学年ほど高く (4年生: 36.4%, 5年生: 41.4%, 6年生: 43.7%), 逆に60点以下の者の割合は, 6年生が11.9%で最も低かった (4年生: 29.9%)。
    3) クリアランス技術は, すべての学年において向上がみられ, 単元前に存在した6年生と4・5年生の間の学年差はみられなくなったが, 踏切技術の有意な向上は, 6年生にのみ認められた。
    4) 記録の向上に対するクリアランス技術と踏切技術の関与率は, 4年生では91.8%, 8.2%, 5年生では66.7%, 33.3%, 6年生では39.3%, 60.7%をそれぞれ示した。
    5) 学習効果を, 記録およびHJS指数の伸びでみると, 学年差は認められなかった。しかし, 踏切技術は6年生にのみ有意な向上がみられた。また, HJS指数の分布状況から, 高学年ほど走り高跳びの技能特性に触れていると考えられた。さらに, 4年生よりも5・6年生で走り高跳びに対する認識を高め得る傾向のあることが認められた。
    これらのことから, 走り高跳びの技能特性を「助走の勢いを生かし高く跳躍すること」と捉えるならば, 走り高跳び学習の適時期は6年生にあると考えられた。
    以上の結果, 走り高跳びの学習は4年生においても可能であるが, ある学年に配当するとすれば6年生がふさわしいと考えられた。また, 学習内容を学年配当するとすれば, 4・5年生ではクリアランス技術を中核に, 6年生では踏切技術を中核にするのが妥当であると考えられた。
feedback
Top