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クエリ検索: "山口瑞樹"
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  • 大場 健裕, 寒川 美奈, 石田 優子, 鶴喰 涼, 鈴森 雄貴, 三上 兼太郎, 山口 瑞樹, 横山 美翔, 齊藤 展士, 山中 正紀, 遠山 晴一
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 O-KS-01-3
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】ストレッチングは,柔軟性改善を目的として臨床でよく行われている。近年,ストレッチングの効果検証には粘弾性の評価指標である筋腱複合体スティフネス(Musculotendinous stiffness:以下MTS)が用いられ,ストレッチング後のMTS低下や,MTSと指床間距離(FFD)など柔軟性評価指標との関連性が示されている。一方で,ストレッチング実施前のMTS値がストレッチング効果に異なる影響を与えるのではないかと考えられるが,MTSとストレッチング介入効果の関連性についてはあまりまだ検証されていない。そこで本研究は,足関節底屈筋筋腱複合体スティフネスとストレッチング効果との関連性を検証した。【方法】対象は整形外科的,神経学的疾患のない健常男子学生12名(年齢22.1±0.8歳)とし,対象筋は右足関節底屈筋とした。ROM,MTS計測は等速度性筋力測定機器(Biodex system 3)を用い,測定肢位は背臥位,膝関節完全伸展位とした。ストレッチング介入48時間前に底屈10 degから5 deg/secで最大背屈させ受動トルク,背屈ROMを測定し,ストレッチング介入の条件設定に用いた。介入直前,介入直後にも同様の測定を行い,前後のMTS,ROM増加率を算出した。MTSは,トルク-角度曲線における最終背屈角度から50%の角度での直線の傾きと定義した。ストレッチングは,事前に測定したROMの90%でのトルク値を用いて30秒×4セット合計2分,セット間は20秒間の休息とした。統計学的処理は,介入前後でのROM,MTSについて対応ありのt検定,MTSとROM増加率に対してピアソンの積率相関係数を算出した。有意水準は0.05未満とした。【結果】ストレッチング前後でのROMは,介入前32.9±6.1 deg,介入後37.2±6.2 degと有意な増加を認めた(p<0.05)。MTSは,介入前1.8±0.6 Nm/deg,介入後1.5±0.6 Nm/degで有意に低下した(p<0.05)。また,介入前のMTS値とROM増加率においては有意な負の相関が認められた(r=-0.75,p<0.05)。【結論】本研究結果より,2分間の足関節底屈筋へのストレッチングは,ROM増加とMTSを低下させたことから,柔軟性改善効果を示した。また,介入前のMTSが低値であるほどROM増加率も高かったこと,MTS高値群と低値群では伸張時の筋腱動態が異なる報告もみられることから,介入前のMTS値はストレッチング効果に影響を及ぼし得る因子であると考えられた。今後,柔軟性改善の持続効果や,ストレッチング時間を変更した際の柔軟性改善効果を合わせて検討していく必要があると思われた。
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