現在、「みずしま滞在型環境学習コンソーシアム」(事務局:公益財団法人水島地域環境再生財団)と
岡山県立倉敷古城池高等学校
が連携し、地域課題解決型授業の一環として、倉敷市児島通生海岸をフィールドに生物・海ごみ調査活動を行っている。本報告では、海ごみ(マイクロプラスチック)調査(2021年3月~2022年3月分)の結果報告と、調査を通じての高校生の意識変化、地域と関わることによる効果について考察する。
調査の結果、高校生は、海ごみと自分たちの暮らし、農業などとの関わりを実感し、プラスチックの大量生産・大量消費・大量廃棄型社会のあり方を再考する機会となった。同時に、地域の抱える課題について自分事として積極的に取り組むこととなり、2021年12月に開催された岡山県主催「高校生探究フォーラム2021」や、シンポジウム「持続可能な水島をみんなでつくる」で本調査に基づく発表を行い、高い評価を得た。
今後は、周辺沿岸域でのボーリング調査を行い、マイクロプラスチックに関するデータの蓄積を進める。これらの成果を基に、地域住民への結果報告・交流会を開催し、地域での取り組みを進めるとともに、実際の調査手法や、分析の手法などを取りまとめ、地域課題解決型授業プログラムとして確立し、他の高校や地域に水平展開することを目指す。
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