ブルーインフラを計画・設計する際には,生態系機能については検討されるものの,その場が有する多様な環境価値(生態系サービス)については検討されていない。そこで,複数の環境価値を同時に定量化および“見える化”できる評価手法を用いて,造成海浜の環境価値を評価した。評価結果は,管理者,地元NPO,専門家,研究者ら約20 名が参加するその造成干潟の検討会で示された。この検討会を通じて,環境価値の面からの関係者が期待することを造成海浜の計画・設計に反映することができた。また,関係者が造成海浜の整備後の各環境価値の大きさおよび環境価値と自然環境面・社会環境面の関連性を予め理解することができ,整備後の管理について,環境価値の維持・向上の観点から予め検討することができた。
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