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クエリ検索: "岩手県競馬組合"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • —岩手県遠野地方を事例として—
    早尻 正宏
    東北森林科学会誌
    2013年 18 巻 1 号 1-12
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/07/26
    ジャーナル フリー
    国内では近年,農山漁村を中心に地域固有の文化や技術を地域資源として再評価し,その利活用を通じて地域振興を図る取り組みが広まっている。本稿では,岩手県遠野地方の馬搬振興の取り組みを対象として,地域資源管理に果たす行政機関の役割に着目しながら,馬搬技術の継承をめぐる現状と課題を明らかにした。遠野地方では,馬搬従事者のほか,岩手県庁,遠野市役所,地元の森林組合やNPO法人が協働して馬搬振興組織を立ち上げ,技術継承に向け活動を本格化させていた。県庁は振興組織の事務局を担い,財政および人的支援を通じて活動を軌道に乗せる役割を果たし,市役所は市有林馬搬事業を創設し,馬搬従事者の仕事を確保してきた。基盤固めを終えた県庁は現在,組織運営への関与を弱めて振興活動を地元に任せる姿勢をみせており,今後,持続可能な推進体制を地域主体で構築できるかどうかが,馬搬技術の継承を実現するに当たっての大きな課題となっていた。
  • 安藤 直子
    民族學研究
    2001年 66 巻 3 号 344-365
    発行日: 2001/12/30
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー
    本論文においては、岩手県盛岡市の2つの祭礼「チャグチャグ馬コ」と「さんさ踊り」を題材に、祭りが「伝統性」保持と観光化という対立する文脈において変化していく複雑なプロセスと、そのプロセスの中での祭りに携わる人々の「伝統」保持及び観光化への関わり方を分析した。その結果、担い手による多様な「オーセンティシティ(真正性、本物性)」追求の様相が確認された。従来の観光人類学においては「ゲスト(観光地を訪れる人々)」「ホスト(観光を担う人々)」といった二項対立の枠組み上で、ゲストとホストとの関わりが議論され、オーセンティシティ概念も同様の枠組み上で論じられてきた。ゲストが「オーセンティシティ」を追求し、一方ホストは「疑似イベント」を創出しゲストに提供すると論じられ、主にゲストに主体性をおいた「オーセンティシティ」論が展開されてきた。しかしながら、2つの祭りにおいてはホストが訪問者を制して主体性を獲得し、多様な方法でオーセンティシティを主張する様相が確認された。担い手によるオーセンティシティの追求は、ゲストによるそれとは比較できないほど重要かつ切実な問題であると言える。なぜなら、担い手にとってオーセンティシティの追求は、地域社会における中心的な地位の追求と重なっているためである。2つの祭りにおいては、オーセンティシティにより近いと主張し、担い手内部でそのように評価されるほど、祭りの中で中心的な位置を占めることができる。祭り運営組織の役職に就き、運営上の主導権を獲得することは、結果的に担い手の地元内部における社会的プレステージ(威信)を上昇させる。観光化が進むほどにこの傾向は強まり、ホストによるオーセンティシティの主張は活発化し、主張の方法も複雑化している。本論文においては、観光の現場でホストがオーセンティシティを追求する理由を議論し、その概念を深めることを目的とする。
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