コーポレートガバナンスによるモニタリングや企業価値創造が注目されている昨今,日本企業においても社外役員の増加などコーポレートガバナンス改革が進められている。その一方で,改革の進展に期待された効果が伴っていない現状がある。本稿では,コーポレートガバナンス改革をボードダイバーシティの観点から形式面に加えて,実質面からも考察することで日本企業のコーポレートガバナンス改革の課題を探ることを目的としている。その考察の中で,コーポレートガバナンス改革の進展における実質性が不十分な点を明らかにした。その結果を踏まえ,今後どのように日本企業はコーポレートガバナンス改革を進めていくべきかについて考察している。
抄録全体を表示