詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する:
全文: "引越社"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 劉 彩鳳, 長嶋 俊介
    日本家政学会誌
    2002年 53 巻 7 号 635-647
    発行日: 2002/07/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本稿では, 変革前後期の労力に関する扶助実態及びその変化について, 調査対象者の属性等によりその違いをχ2, t検定及び対応のある標本のT検定を用いて解明した.特に注目したのは, 従来最も義務的・責任的に関わらざるを得なかった準家庭的互助である親の扶助が全項目にわたり減少し, 絶対的依存の高さから相対的な高さに変化していることである.これらは変革後の老人をめぐる社会・生活環境の変化も反映している.つまり退職者のための様々な趣味・スポーツ・老人大学等高齢者向けの活性化センターが各地域で普及し始め, サービス会社も多く成立し始め, 親の意識が変化すると共に, 子どもの親への依存減少傾向と, 金銭をも用いた「親孝行」*14の実現環境の醸成としても機能し始めている.これらもそれら数値の背景をなすものとして考えておく必要がある.
    一方準家庭的互助である子の増加, 及び他の人間諸関係的な扶助主体での相対的な減少傾向も見られ, これらも市場的自助や準公助である社区への増加によっても得られた現象と考えられる.つまり従来家庭周辺で行われてきた労力確保, 特に緊急時の家事労働等に関する扶助すらも, 外部サービスへの依存に転換し始めていることが明らかとなった.
    また各属性に関わる変化も大きい.むろん職業形態別・男女別・地位別等, それぞれの特徴が見られ, その社会的関係による資源調達の在り方にも着目が必要である.
    さらに従来堅固であった在来型互助主体に関する, 全体としての依存ニーズは低下ぎみで, 従来のような家族・親族という管理単位のみならず, これからはより明確に市場的自助・準公助である社区にも基礎を置いて論ずる必要がある.
    また社会主義体制内的な労働慣行も, より「企業内扶助的」「余暇確保的」から, 「自己責任的」「競争確保的」なものにシフトしてきている.そのような変化の中で, 労力的扶助に関しては「生活の社会化」の次元から社会的・市場経済的構造変革のあり方を一人一人が捉え直すことが必要であろう.また個人・家族次元では, その生活構造 (生活資源・生活行動・生活意識) を考慮しながら, 選択縁的形成や能動的で社会的・家計的な対応力の形成が必要である.すなわち消費者教育などの手法による啓発を通じての地域・家族の相互扶助的生活保障力の向上を図る生活設計及び生活構造改善への協創的取り組みが求められていると言えよう.
feedback
Top