学習者が未知の問題に遭遇した場合の問題解決プロセスを分析するために,一つの題材として「ハノイの塔」問題をコンピュータで提示し,解決過程をコンピュータを利用して記録し,問題解決プロセスダイアグラムを時系列に展開して分析した.その結果,学習者の問題解決過程には,(1)試行錯誤の段階,(2)問題の分析の段階,(3)目標と手段とのリンクの段階,(4)目標と手段との適応操作の段階の4つのステップがあることが示唆された.また,分析方法を検討した結果,問題解決の過程をプロセスダイアグラムとして表示して,解決パスについて構造化し視覚的に表示することが可能となった.これによって学習者自身が問題解決過程をリフレクションする機会を提供できる見通しが得られた.
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