クォークの複合系としてのハドロンに関連して, 拡がりをもつ素粒子像についてのべる. クォーク模型による通常のハドロン像を概観したあとで, そのもっとも簡単な見方であり現象論的にも有効な多重局所模型について論ずる. 多重局所模型はクォーク模型の非局所理論的アプローチではあるが, より統一的なハドロンの理解をうるには励起子としてクォークを把えることが必要となる. このような考えはクォークの特異な性質を自然に理解することを可能にすると同時にSU(3)などの内部自由度を拡がりをもつ対象の属性として理解する可能性をあたえる.
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