2001年に日本皮膚科学会においてケミカルピーリングガイドラインが作成されて以来,ケミカルピーリングは,大学病院や総合病院,また開業医においても,皮膚科治療の一方法として盛んに行われるようになっている。今回,開業医で行われるケミカルピーリングの実態を知る目的で,当院でグリコール酸ピーリングを受けたざ瘡患者199例について検討した結果,2回以上継続して治療を受けたものは176例であり,著効27例と有効105例を合わせ,約75%に治療効果を認めた。一方,副作用は7例に認められ,部分的痂皮形成が2例,強い発赤が認められステロイド外用の必要があったものが5例であった。本治療法は,一般開業医のレベルにおいても,その日常診療で非常に診療頻度の高い尋常性ざ瘡の患者に対して,安全かつ有効性の高い治療だと考えられた。
抄録全体を表示