旅館経営は厳しく、その軒数は 1980 年代の全盛期から半減している。本研究では、新型コロナウイルスが終息しない中で急速に戻りつつある訪日外国人観光客を旅館が迎え入れるにあたって、何が外国人客にとって満足、あるいは不満となっているのか、優れたおもてなしを提供する旅館の外国人宿泊客の口コミを分析、日本人客の口コミと比較することにより解明した。その結果、英語の口コミからは、日本の伝統的な旅館の和室や和食、多種多様な温泉、食や酒、着物や日本庭園の美しさなどであった一方、日本語の口コミからは、優れたおもてなし、ショーやお茶菓子などの様々なサービスを満喫し、素敵な時間を過ごせたことに満足していることが分かった。
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