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クエリ検索: "摂津市立第二中学校"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 大澤 剛士, 山中 武彦, 中谷 至伸
    保全生態学研究
    2013年 18 巻 2 号 157-165
    発行日: 2013/11/30
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    市民参加型の生物調査は、広域多点におけるデータ収集や長期観測が実現できるという利点がある反面、生物を全く知らない一般市民には参加への敷居が高い場合が多い。さらに調査への参加者を十分に確保できない、イベントの調整等、調査を実施すること自体に手間がかかるといった諸問題がある。本研究は、現在ほぼ全国民が所持している携帯電話の付随機能であるデジタルカメラと電子メールを利用し、特別な知識等を持たない一般市民が気軽に参加できる生物調査のプロトコルを確立することを試みた。まず位置情報を付与したデジタル写真をメールで送付すると、自動的に撮影場所を地図に投影してくれるWebシステムを導入した。次に、4都道府県地域において、地域の博物館学芸員、学校教諭らの協力のもと、そのシステムを利用した市民参加型の生物調査を実施した。最後に、調査へ協力した市民が調査結果を閲覧するためのWebサイトを構築し、一般公開した。本研究により、一般参加型調査を広げるために重要な3つの条件、(1)簡便なツールの開発、(2)専門家との協力・連携体制の確立、(3)参加者への利益還元の明示、の全てを満たすことができた。今回提示したような、市民参加型の調査法を体系的に確立し、実践していくことによって、日本全体の生物多様性の現況を市民全体で監視することが可能になる。このような市民を巻き込んだ取り組みは、広くコンセンサスが得られる保全戦略を構築していくうえで、重要な役割を持つだろう。
  • 佐々木 宏展, 大西 亘, 大澤 剛士
    保全生態学研究
    2016年 21 巻 2 号 243-248
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル オープンアクセス
    近年の保全生態学において、研究者が非専門家である一般市民と共同で調査等を行う「市民科学」(Citizen Science)は、有効な研究アプローチとして受け入れられつつある。しかし、市民科学は本来、市民が主体の活動であり、成果を研究者らが論文としてまとめることを目的とした活動は、市民科学が持つ意味のごく一部にすぎない。市民科学という言葉が定着しつつある今日、これを短期的な流行で終わらせないために、市民科学における研究者、市民それぞれの役割やあるべき姿について再考することは有意義である。筆者らは、中学校教諭、博物館学芸員、国立研究開発法人研究員という異なった立場から市民科学について議論し、研究論文につながる、つながらないに関係なく、全ての市民科学には意義があり、成功、失敗は存在しないという結論に達した。本稿では、上記の結論に達するまでの議論内容を通し、筆者らの意見を述べたい。
  • 人と自然
    2011年 22 巻 13-20
    発行日: 2011年
    公開日: 2019/01/26
    ジャーナル フリー
    兵庫県三田市郊外を流れるコンクリート三面張り河川の池尻川において,河道内に形成された微生息場所の不均一性と底生動物群集の対応関係について調査した.調査は,微生息場所を3タイプ(植生区,コンクリート区,淵造成区)に区分して,底生動物群集を定量的に採集し,植被率,水深,底質等の物理環境条件を計測した.その結果,50 の分類群が確認され,各タイプで確認された分類群数は,植生区で最も多く,次いでコンクリート区,淵造成区の順となった.地点ごとの分類群数と植被率の応答を分析した結果,植被率が約8%までは低い値だったが,この閾値を超えると一定して高い値となった.底生動物群集の特性を明らかにするため,除歪対応分析(Detrended Correspondence Analysis,DCA)を行った.地点スコアーによる座標付けでは,調査区で明瞭に構成が異なっており,DCA の各軸と環境要因の相関分析の結果,1 軸は水深と正の相関,被植率と負の相関があった.また,種スコアーによる座標付けの結果,各調査区で特有の指標性を持った種群が確認された.本研究の結果より,単調化された三面張り河川でも,水際植生の存在やプールの設置によって,局所的に群集構造が変化することから,都市の三面張りコンクリート河川においても,小規模な自然再生によって効果が期待できるだろう.
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