雑音がない通信路においては, 符号長の長い(d, k)拘束符号を利用することができる.このような符号を符号化する一つの方法として
数え上げ符号
化法がある.
数え上げ符号
化法は, 与えられた符号長に対してほぼ最適に近い符号化率を与えるが, 符号長程度のビット長の整数計算(または浮動小数点計算)を必要とする点から高速処理に向いているとは言いがたい面もある.そこで本稿では, 符号長の長い(d, k)拘束符号の符号化法として, プレフィックス符号に基づく手法を議論する.符号のパラメータ例として, 提案法により符号化率200/378=0.529の(1,3)-拘束符号が得られる.この符号の符号化/復号に必要な表のサイズは高々16×15ビットである.この符号化率は, 既存の符号化率1/2の(1,3)拘束符号の符号化率に比べて5.8%大きい.また本稿では, (0,k)拘束の場合, (0,k, l, r)-プレフィックス符号に基づく手法を新たに提案し, (0,k)-プレフィックス符号に基づく手法と比較する.
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