近年, 住民参加型事業の増加に伴い, 景観や環境に配慮した設計が求められている. しかし, 従来の設計方法では, 主に紙図面など2 次元データを使用しているため, 周囲の地形や対象地全域を含めた景観を考慮することは困難である. さらに, コストや工学的要件も独立して照査されている. ある検討のために作られた2 次元データはその他の検討には転用しにくいことが多い. そこで, 本研究では, 景観を考慮した地形デザインの一例として, 分水路設計検討を対象に, 3D-CAD を利用することで, 景観性・経済性・機能性を考慮した設計検討を行う. 3D-CAD 上で3 次元データを検討項目に合わせて修正・加工し, データ相互運用を図ることで, 分水路設計検討における3D-CAD 利用の有効性を検証する.
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