患者39名の132個の鶏眼について, 発生部位, 面積, 圧痛の有無, 骨との関係を検討した。部位では母趾球と小趾球の間, 小趾球外側, 第1趾腹などに多く, 左右差はなかった。有痛性鶏眼は右足に1.5倍, 無痛性のそれは左足に1.6倍多く, また有痛性鶏眼の平均面積は無痛性のそれに比べて有意に大きかった。面積別では, 大きい鶏眼は小趾球外側, 第1趾腹に多く, 小さい鶏眼は母趾球と小趾球の間. 趾腹に多かった。X線学的には, 過半数の鶏眼の中心点は骨の辺縁より2mm以内に位置した。靴着用下で, 荷重および非荷重時に骨下にある鶏眼の平均面積は最大で, 体位に拘わらず骨外にある鶏眼のそれの3倍であった。鶏眼の発生には皮膚の間歇的な刺激 (圧力と伸展) が関与し, 発育には発生時に比べてより強い刺激あるいはより頻回の刺激が必要と考えられた。
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