昨今,電子写真装置の環境対応技術としてIH(Induction heating)定着技術が注目されている.IH方式は従来方式よりも効率が良く,電力を自由に可変できる等の多くの特長を有し,その結果ウォームアップ時間短縮などの効果も期待できる.
IH定着装置は2000年に当社がはじめて製品搭載し,それ以降各社で製品化され,応用展開されている.
IH定着技術の開発推移として,以下の2つの技術に分類することができる.
(1)加熱効率を向上させるための技術…IHコイルの最適構成・最適配置,被加熱物(ローラ,ベルト)の構成とインバータ回路開発
(2)高画質化を達成する技術(温度分布均一化技術)…様々な特性を持つコイル,被加熱物の組み合わせとその制御方法
上記の技術を中心に,今後もIH定着技術によるさらなる省エネ化が期待される.以下に詳細を述べる.
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