戦後日本の木製家具メーカー及びベッドメーカーの家具を評価する一つの有効な指標はグッドデザイン賞である。本研究では、先行研究文献資料及び日本産業デザイン振興会のグッドデザインファインダーにおける半世紀分のGマーク商品の精査により、以下のことが判明した。この間に選定された木製家具メーカー及びベッドメーカーの家具の大半は、戦後日本人の生活様式を大きく変えた脚物家具とベッドであった。秋田木工、天童木工、コスガ、ヤマカワラタン、飛騨産業、二葉工業といった主要木製家具メーカーは、社外デザイナーを積極的に活用しつつ、社内デザイン部門と連携して、主に脚物家具のデザイン開発に取り組んだ。その受賞時期は主に60年代であり、意匠はミッドセンチュリー・モダンスタイル及びジャパニーズ・モダンスタイルであった。また西川産業、フランスベッド、アイシン精機といった主要ベッドメーカー各社には強力な社内デザイン部門が存在しており、主に普通ベッドのデザイン開発に注力した。その受賞時期は主に80年代であった。
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