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クエリ検索: "東放学園高等専修学校"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • 服部 一枝
    日本橋学館大学紀要
    2010年 9 巻 49-61
    発行日: 2010/03/01
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル フリー
    新教育基本法に基づいて、2008 年に学習指導要領が改訂・告示されたが、文部科学省は〔生きる力〕の教育理念は変わらないとしている。〔生きる力〕は、1996 年の中央教育審議会の答申で初めて提言された。それは変化の激しいこれからの社会を生きていくために必要な資質、能力として、「問題解決能力」「豊かな人間性」「健やかな体」の3 つをいうものであった。この〔生きる力〕は、その後の時代と社会の変化に対応する形で変容を遂げてきた。1998年の答申では、「豊かな人間性」を育むために、「ゆとり」の中で「心の教育」をすることの重要性が説かれた。まもなく学力や学ぶ意欲の低下などが懸念されるようになると、2003 年には、これからの学校教育の目指すべき点は、「確かな学力」を基盤に〔生きる力〕を育成することである、と学力の重要性を前面に打ち出す方針が示された。しかし、2008 年の答申では、今の日本の子どもは、学力の問題だけではなく、「豊かな心」「健やかな体」の育成にも目を向けなければならないのが実情であると再定義している。このたび提言された〔生きる力〕を養う方策として、「演劇」が最適であるといっても過言ではない。「演劇」がこれからの学校教育にとって最重要の1 つであるという主張は早くからなされているが、いまだ学校の教育課程に正課として位置づけられていないのは残念である。そこで、高等学校で「演劇」を取り入れている事例を調査、検討し、〔生きる力〕の基盤となる「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」をバランスよく育む方法として、「演劇」が今こランスよく育む方法として、「演劇」が今こそ注目されるべきであるという考えを述べた。
  • 渡辺 貴裕
    教育方法学研究
    2008年 33 巻 61-72
    発行日: 2008/03/31
    公開日: 2017/04/22
    ジャーナル フリー
    ティーチャー・イン・ロールとは,演劇的活動を用いた学習を行う際に,教師が役になって架空の状況へと参入する手法である。本稿では,この手法の教育方法としての意義について,この手法の開拓者とされるドロシー・ヘスカットのドラマ教育実践を分析することを通して考察した。まず,ヘスカットの実践の特徴として,ドラマを通しての理解の深まりが重視されている点を指摘した。そして,理解が次のようにして導かれていることを明らかにした。子どもは,架空の状況を,あたかもそれを実際に生きているかのように経験する。そして,教師からの介入を助けとして,その経験の意味を深めていく。次に,ティーチャー・イン・ロールが,ドラマを通しての理解の深まりを導くためにいかに用いられているかについて,具体的な実践事例に則して明らかにした。まず,この手法の全般的機能として,教師自らが虚構世界を信じていることを示す,虚構世界を対象化できることを示す,教師-子ども関係を組み替える,架空の状況の内側からの直接的な働きかけを可能にするという4点を見出した。さらに,ヘスカットが,架空の状況に子どもたちを巻き込む,予期せぬ展開をもたらすという活用方法によって,架空の状況における生きた経験のためにこの手法を役立てていること,また,考えをめぐらせる機会を設ける,儀式を行うという活用方法によって,経験の意味の深めのためにこの手法を役立てていることを指摘した。
  • 小山 聡子
    社会福祉学
    2020年 61 巻 2 号 104-117
    発行日: 2020/08/31
    公開日: 2020/10/03
    ジャーナル フリー

    ソーシャルワーク教育では,実習前後の演習教育においてロールプレイの導入が称揚されているが,具体的な方法提示は不十分である.そこで,演劇/ドラマの手法を適用したコミュニケーション集中授業の授業研究結果を踏まえて,ソーシャルワーク演習教育に示唆するものと留意点に関する考察をした.分析対象は,2015年と2016年に受講した学生の事後リポートである.分析を通して,①演劇/ドラマの手法が提供する「身体への回帰」とセットになった即興性の体験が,「いまここ」の感覚を呼び覚ますこと,②「評価の解体」によって各自が十分に認められる体感が,社会変革につながる価値の増殖を可能にすることがわかった.これらはクリティカル・ソーシャルワークが提唱するクリティカル・リフレクションへの第一歩を助けると考えられる.一方,こうした授業はその要素が演習教育全体に適切に配置されてこそ活かされる.演習教育の今後に向けた課題がクリアになった.

  • 小山 聡子
    社会福祉学
    2011年 52 巻 2 号 17-31
    発行日: 2011/08/31
    公開日: 2018/07/20
    ジャーナル フリー
    ミクロレベルのソーシャルワークや心理臨床アプローチに寄せられる各種の批判を踏まえて,社会福祉教育における相談援助演習がそのカリキュラム冒頭で強調する「自己理解と他者理解」「他者とのコミュニケーション能力」等の涵養につき,今後のあり方を探るため,(1)各接批判動向を整理し,(2)ソーシャルワーク教育に果たす演劇的手法の意味を確認したうえで,(3)A女子大学社会福祉学科人間関係コース導入授業で演劇的手法を取り入れたグループワーク実践の結果を分析した.社会構成主義,障害理解の社会モデル,臨床心理批判等を踏まえるなら,導入の授業場面で起こった,(1)認知と体感の統合,(2)評価なしの空間における自由な振る舞いの発見を,単に個々人の気づきや変容志向のみに還元しないことが重要である.演劇的手法を取り入れたグループワークが,大局ではソフトな集団管理と価値の押しつけにならないよう,変わるべき制度のあり方とセットで論じることをはじめとする教育実践への示唆を得ることができた.
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