2000年から2001年にかけて私は2種類の「環境芸術ワークショップ」のプログラムを企画した。一つは「造形動物園」プログラム、もう一つは「卵をつくろう巣をつくろう」プログラムである。前者は兵庫県下の3ヵ所(淡路・神戸・但馬)で、後者は1ヵ所(淡路)で実施された。全て実施にあたっては私が造形指導講師を務めた。本稿は私が企画・造形指導した「環境芸術ワークショップ」の実践報告である。本稿は「プログラムの解説」「プログラムの特性」「実施事例の概要」「反省と考察」の4章で構成されている。「プログラムの解説」では2つのプログラムの企画の経緯や主旨、制作過程などについて解説する。「プログラムの特性」では、2つのプログラムに共通する特性「大きな作品」「自然素材」「共同制作」についてのべる。「実施事例の概要」では4つの実施事例を各種データと文章でまとめる。「反省と考察」ではこれらのプログラムを実施した反省と、今後の発展性について考えを述べる。近年、各所で多様なワークショップが実施されている中で、本稿が「ワークショップ活動の実践・研究」、中でも「環境と芸術をテーマとするワークショップ」の模索と発展に役立つことを願う。
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