詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "梶幹雄"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 守田 益宗
    東北地理
    1985年 37 巻 3 号 166-172
    発行日: 1985/08/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    雨竜沼湿原 (北緯43°41′48″, 東経141°36′30″, 標高約850m) の堆積物の花粉分析を行なった。その結果, Ur-I: Betula-Picea 帯, Ur-II: Betula 帯, Ur-III: Betula-Quercus-Ulmus-Juglans 帯, Ur-IV: Quercus-Betula-Ulmus-Juglans 帯そしてUr-V: Quercus-Betula 帯の5花粉帯を区分した。Ur-I帯, Ur-II帯, Ur-IIIとUr-IV帯およびUr-V帯は, 中村 (1968) の秩父別湿原のLG帯, R-I帯, R-II帯およびR-III帯にそれぞれ対比された。そして, Ur-I帯/Ur-II帯, Ur-II帯/Ur-III帯, Ur-III帯/Ur-IV帯, Ur-IV帯/Ur-V帯の境界の年代は, それぞれ約8,900y. B. P., 約8,200y. B. P., 約7,000y. B. P., 約3,800y. B. P. と見積もられた。晩氷期には, 雨竜沼湿原は高山帯に位置したと言えるが, 後氷期の気候温暖期の植生については, 2つの推定が成り立つ。その1つは, 森林帯が上昇して, 雨竜沼湿原が針広混交林帯に位置していた場合であり, 他の1つは, 雨竜沼湿原周辺に森林植生が未発達であった場合である。
  • 佐藤 峰華, 岡 秀一
    地理学評論 Series A
    2009年 82 巻 2 号 144-160
    発行日: 2009/03/01
    公開日: 2011/05/31
    ジャーナル フリー
    シラビソAbies veitchii,オオシラビソA. mariesiiの優占する日本の亜高山針葉樹林帯には,いわゆる縞枯れ現象wave-regenerationが発現する.これは,天然更新の一つのパターンであり,特に北八ヶ岳にはその広がりが顕著である.北八ヶ岳・前掛山南斜面における亜高山帯針葉樹林で,空中写真判読を行い,いくつかの更新パターンを検出した.さらに,その違いが何に由来するのかを検討するために,現地で林分構造,齢構造,ならびに土壌条件について調査を行った.その結果,成熟型更新林分,縞枯れ型更新林分,一斉風倒型更新林分,混生林型更新林分という構造と更新パターンを異にする四つの林分が識別された.これらの林分が出現する範囲はほとんど固定されており,縞枯れ型更新林分は,南向き斜面のごく限られた領域にしか生じていなかった.これらの林分の配列は土壌の厚さや礫の混在度ときわめてよい対応関係を持っており,縞枯れ現象を発現させる自然立地環境として,斜面の向き,卓越風向などとともに,土壌条件が重要な役割を果たしていることが明らかになった.
feedback
Top