コンピュータゲーム
を設計する際に最も重要な課題の一つは,
プレイヤーに楽しさを提供する方法を適切に設計することである.
プレイヤーのスキルや, 嗜好はさまざまであり, また, 時間や状況によっても変わってくる.
このような状況のもと, 適切な楽しさを提供するためには,
プレイヤーの操作に応じて, ゲームステージを変化させる必要がある.
提供されるステージが適切でなければ, プレイヤーは楽しさを感じられない.
例えば、初心者に対して難易度の高いステージを提供したり,
逆に, 熟練者に簡単なステージを提供することは興ざめである.
本研究では,操作技能とゲーム難易度の不一致を解決してゲームを楽しいと感じるものにするために,楽しみの科学として知られているフロー理論を参考にし,
プレイヤーの操作スキルに応じた難易度のゲームステージを
リアルタイムに自動生成することを目標とする.
具体的にはプレイ中の操作ログからプレイヤーのスキルを推定し,
フローチャンネルを外れないように
適切な難易度のステージを生成し提供することを目指す.
この目標の実現のために3つのモジュールを実装し, 実験によりその有用性を確かめた.
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