本実験は,光照射出力の違いが接着性レジンセメントのセラミックスに対する接着強さについて検討した.2種類のデュアルキュア型接着性レジンセメントとCAD/CAM用セラミックブロックを使用した.セラミックブロックの厚さを1mm,3mmとした.光出力条件は300mW/cm
2, 800mW/cm
2の2条件とし,,光照射は被着面の反対側からセラミックブロックを介して光照射を行った.測定時間は練和開始後5,10,30,60分と24時間とし,せん断接着強さを測定した.5分値において光照射出力300mW/cm
2より800mW/cm
2の方が有意に高い値(p<0.05)を示した.5分値においてセメントP,B3,300mW/cm
2を除いた条件で,3mmより1mmの方が有意に高い値(p<0.05)を示した.初期段階では光照射出力の違いにより接着性レジンセメントのせん断接着強さに影響することが示唆された.
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