1979年より82年までの4年間にわたり, 105日間の生産性審査をもつ沖縄バローショウを実施し, 沖縄県の肉豚の状況を調査した。
その結果, 4回の累計で県内28市町村, 435戸の養豚農家より647頭の去勢雄豚が参加し, それらはL, W, H, Dを種豚としたF1, 三元交雑種など28の品種の組み合せであった。主な品種の成績は, 検定期間内の一日増体重, サウンドネス (肢, 腰の強健性) でデュロック交雑種が優れ, 背腰長Iではランドレース, LW, 背脂肪層の厚さ, ロース芯面積ではLWHが優れる傾向にあった。
一方, 失格項目では, 皮下脂肪層の厚さやロース芯面積などによる失格率が高く, 最終審査まで合格した豚は参加豚の僅か1/3であった。品種的には, 増体重, 皮下脂肪層の厚さ, ロース芯面積などでランドレース, LWの失格率が高く, 逆にLWH, デュロック交雑種は全体的に優れる傾向にあった。
これらの失格項目は, 取りも直さず今後養豚農家が自分の経営の中で改善して行かなければならない目標と思われる。
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