首都圏では,高密度な鉄道ネットワーク整備により,鉄道利用者は複数の駅および経路が選択可能になった.その結果,所要時間の短縮や列車の増発といった鉄道サービスだけでなく,アクセス道路整備,駐輪場整備,バス路線整備等の改善が選択行動に大きな影響を与えるようになった.本研究の目的は,GIS(Geographic Information System)を援用した首都圏鉄道計画支援システムを構築し,従来のマクロ的な分析では十分に捉えることができなかったアクセス施設整備の鉄道利用者に及ぼす効果を,明示的に分析することである.ケーススタディとして,平成8年4月に開通した東葉高速鉄道の沿線地域を取り上げ,本システムの有用性を検証する.
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