終戦時、軍港であった横須賀市には、非常に多くの旧軍用財産が残された。それらは、1950年に作成された横須賀市転換事業計画に沿って、様々な用途へと転用されたことが知られている。しかし、終戦直後に、横須賀市と国(大蔵省)が、それぞれ、具体的な旧軍用財産の転用計画を作成していたことは、あまり知られていない。そこで本研究では、横須賀市と国が作成した3つの転用計画の内容を明らかにするとともに、個別の旧軍用財産の転用案を比較することによって、転用計画にどの程度の齟齬が見られるのかを明らかにする。
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