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クエリ検索: "湯浅秀樹"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 堀口 美奈子, 國分 恵子, 森 亨
    日本公衆衛生雑誌
    2017年 64 巻 7 号 384-390
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/30
    ジャーナル フリー

    目的 要介護認定調査結果を用いて高齢者の経時的な認知機能の変化を明らかにし,高齢者のケアに必要な支援を検討することを目的とした。

    方法 A市で2006年度に介護保険認定の申請を行った290人のうち,2010・2011年度に更新申請を行った121の調査データを対象とした。調査内容は,性別,2006年度申請時の年齢階級および『認知症高齢者の日常生活自立度判定基準(当初認定自立度)』の他,認知機能に関する調査項目の群から7項目を用いた。分析では,各年の認知機能に関する調査項目を基に対象者個人を改善・維持群,悪化群に分類した。そのうえで,年齢階級,性別,当初認知症自立度,個人の認知機能に関する調査項目毎のスコア変化幅について検定し,分析を行った。

    結果 年齢階級による認知機能の悪化は,有意な関連を示した。性別では,悪化率に有意の性差はみられなかった。当初認知症自立度では,新規申請時の自立度のランクが重いと,その後の悪化率が有意に高くなった。そして,悪化率との関連を個別に検討してきた年齢階級,性別,当初認知症自立度を説明変数,悪化率を目的変数とする多重ロジスティック回帰分析を行っても,悪化率に有意な影響を与えているのは年齢と当初認知症自立度で,性には有意な影響はなかった。また,7項目の認知機能区分の間の変化の程度を認知機能区分(7区分)と個人(121人)の2要因と同時に検討したところ,両要因とも認知機能の変化に有意の変動因と判定された。また,当初と5年後の間のスコアの差を認知機能別に平均値で見たものでみると7項目の中で『毎日の日課を理解』は最も悪化していたが,『自分の名前を言う』は,最も悪化しにくかった。

    結論 要介護認定調査における認知機能は,男女に関係なく,年齢が上がるほど,新規申請時の認知症自立度等級が高いほどより悪化しやすい。ケアを行う際には,高齢者の名前を呼んだり,名前を言ってもらう等を取り入れる,日課を理解しやすいよう,生活行為を区切って伝えていくことの必要性が示唆された。

  • 高濃度の菌液注入後の三方活栓の培養実験結果からの考察
    近藤 真紀
    環境感染
    2000年 15 巻 4 号 316-324
    発行日: 2000/11/09
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    近年, 否定的であるにもかかわらず, いまだに日本では三方活栓 (以下三活とする) が使用されている頻度は高い. 一般的に三活注入口はエタノール清拭で消毒を行っていたが, 近年, エタノール噴霧消毒 (以下噴霧消毒とする) を行う施設がみられ, 噴霧法が臨床において有効という報告もある. この報告から注入口からの菌侵入する確率は低く, 三活が感染因子となる理由は注入口以外にあるのではないかと考え, 注入口とともに三活の輸液が流れているライン側 (以下ライン側とする), 三活内腔のコックの回転する部分 (以下コック部とする) の細菌付着について明らかにすることとした. その結果, 注入口への噴霧消毒は, 菌液として使用したS. epidermidisについては有効であったが, Bacillus spp. に対する限界が残された. ライン側, コック部の細菌付着が認められた. このことから, 注入口は噴霧消毒によって菌の管内侵入のリスクを下げることができるが, ライン側やコック部については管外から菌付着防止対策をとることは難しいことが示唆された. しかし, 実験の結果は高濃度の菌液を使用しているため, 直接臨床への応用については限界があるが, 輸液ライン由来感染防止のため三方活栓使用の見直しや, 接続部分を最小限にすること, 薬液作成の環境の見直し, 薬剤部への輸液調剤依託など他職種と連携を図る必要があると考えた.
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