「ワザ(技・業・術)」とは人間が編み出し、伝承し、改変を加えてきたさまざまな技法・技術であるが、その中に呼吸法や瞑想法などを含む身体技法や各種の芸能・芸術の技法やコミュニケーション技術、また物体を用いる技法・身体を用いる技法・意識に改変を加える技法などがある。ワザは心とモノとをつなぐ媒介者であり、身体を用いた心の表現法でもある。「
滝行
」を含む諸種の「ボディワーク(身体技法)」は、「ある目的(解脱・霊験・法力・活力を得る・悩みの解除など)を達成するために、心身を鍛錬し有効に用いるワザ・作法・技法である」。宗教的「身体知」も、宗教的観念や宗教思想に裏打ちされながら、さまざまなワザを持っている。その宗教的ワザの一つとしての「
滝行
」に着目することにより、日本の宗教的身体知の独自性とそこに宿る「生態智」を掘り起こす。
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