本稿では公立鳥取環境大学で2012年度から2017年度までの期間に実施したジオパークを活用した教育活動と課外活動の実践から得られた成果と課題について検討した.ジオパークには地域との協働のもとで学術研究を進め,環境教育や地球科学教育を展開し,持続可能な開発を実践することが求められており,大学の調査研究,教育,地域貢献の3つの機能との親和性が極めて高い取り組みである.そこで筆者はジオパークと大学教育をフィールドワークと課外活動から融合することを試みた.その結果,教育活動ではフィールドワークを通じた教育活動が,学生,教員,地域の3者の相互学習の機会の創出につながることが明らかとなった.また大学と地域の関係構築においては3者の負担を最小限にしながらも継続的に活動することが重要であることが判明した.
抄録全体を表示