起業家教育によるアントレプレナーシップ習得やベンチャー創業への効果について、日本有数の大学発ベンチャー創出数をもつ筑波大学や先端研究を先導する国立研究開発法人などの集積地であるつくば地域を対象として、事例研究を行った。受講者に対して、1) 社会課題に向き合う意識を高めるマインドセット醸成、2) 事業化するための型を身に付ける起業スキルアップ、3) 顧客ヒアリングによりビジネスプランのブラッシュアップを伴走指導する創業支援、と3ステップの教育を提供することで、起業意思/起業活動を顕在化できると仮説を立てた。体系構築のために大学授業科目や文部科学省アントレプレナー育成事業などを有機的に連関させた。結果として起業率20~30%を達成しており、とくに3)で行うリアルな市場へのアクセスを伴う個別メンタリングシステムが、起業意思への強いインパクトを与えることを、起業した本人へのインタビューを含めて検証した。
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