地方都市中心市街地の空き家の増加問題にあたり、本研究は空き家の借家活用の必要性と可能性を検討することを目的としている。山口市の歴史的中心市街地である大殿地区を対象として、土地利用と建物更新状況の変化を調査分析し、1995から2001年(6年間)の駐車場・空地・空き家の増加を確認した。また1995年の居住世帯データから世帯属性を調査した結果、研究対象地区は高齢者世帯が多いことから将来的に空き家の増加が予測され、今後は空き家ストックの有効活用方策が必要とされる。さらに、当地区では伝統民家の戸建持家を借家に転用する事例の存在も確認された。
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