Excelを利用し、中学校における「文字・文字式」と「閤数」の指導を試みた。「文字・文字式」に関する先行研究では「文字概念」の難解さを、「関数」のそれでは実在から切り離され「整関数」中心の扱いであること、式・グラフ・表のなで回しであることが指摘されている。これらの間題を克服するために、「文字指導」では文字のもつ実質性、容器性が重視され、1980年代以降はプログラム電卓の持つ機能を活用した種々の実践がなされた。
本稿では、子どもを取り巻く環境が一変した今日、Excelを利用した実践で、従前からの研究をどのように発展させることができるのか、また実践を通して子どもの認識がどのように変貌ずるかを検証した。
本教育実験の結果、Excelの利用が、生徒をして「関数」を身近なものとして捉え、かつ認識を広げることが判明した。
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